General Information 5 | 花火の打ち上げ

2-4. 打上げ・仕掛けの準備

スターマイン支度写真
スターマインの支度

製造した打上げ玉や仕掛け花火は、どうやって使用されるのでしょうか。ここでは、ある花火大会の1週間前の、工場内の風景をご紹介します。

筒蓋写真
筒に蓋をかぶせて当日まで保管する

一度に数百玉の花火を打上げるスターマインなどの場合には、イベント前日までに、工場で玉を連筒にこめておきます。打上げ筒と打上げ方法でご紹介したように、筒の底側から、導火線を付けた打上げ火薬、打上げ玉を仕込み、雨や異物が入らない様に蓋やカバーをします。

打上げ玉をこめる順番を間違えないよう、また,静電気などをおこさないよう複数の従業員で確認しながら、慎重に作業を進めていきます。

このとき、仕掛け花火の準備も進めます。絵柄を描いた鉄製や木製の枠に、炎を吹き上げるランス等を固定します。

仕掛け花火支度写真
枠仕掛けの花火の支度
ランスアップ写真
ランスに速火線を這わせる

次に、これらのランス一本一本に素早く火が入る様に、速火線(そっかせん)と呼ばれる燃焼速度の速い導火線を渡しかけておきます。火車(大火輪など)の支度をする際は、燃焼中、この速火線が絡んで枠の回転が止まらない様に注意して取り付けます。

こうして準備した花火は、イベント当日、会場まで細心の注意を払って運搬され、設置されます。花火の消費にあたっては、火薬の量と玉数に応じて、事前に会場所轄の消防署などへの届け出が必要です。